みんなで本来の自分にもどるための、つぶやき遺言集

ライフストーリー 39〜特養の夜勤。

 
  2018/10/27
 
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年寄りと会う、草刈りする、文章書くetc…好きなことだけする生活を実験中。 村のおもしろい師匠たちや厳しい自然から楽しく修行もしています。 積み重ねてきた、『大好きなアタマで考える理屈』はちょっとヨコに置いて。 人間の『感覚、感性、勘!』を一番大事にする、それを体感する為に村に来たんだな〜と感じる日々を過ごしてます。

「芋もち」の原料。茹でたサツマイモを肉すり機で引き、干しているところ。芋もちの季節。。

 

前回のライフストーリー はこちら。「 介護のセンス」

 

特養は生活の場なので、24時間365日入居者を交替勤務で観る。のでもちろん夜勤があった。

夜勤は1人勤務だったので、50人のオムツ交換を、夜中は2回だったか3回行う。

(そう、今書いていて思ったけど、「オムツ」なんだよなあ。排泄の介助、ではなく。重度だったんだなあ。)

オムツ・陰部洗浄のお湯を入れた「ママレモン」の容器(いまだに、市販の洗浄器よりも一番形状も量も良い気がする!)・タオルウォーマーなどが積まれた頑丈なワゴンを押しながら、部屋を回っていく。起こさないように、亡くなっていないか?様子を観つつ。

 

この、1人夜勤をスタートするまでは、ほんとうに緊張した。

夜勤を1人でする前に、先輩と2人で数回夜勤をし、オムツ交換をするペースを先輩が見てくれていた。私の1人夜勤がそろそろスタートという前に、もう1人で大丈夫であろうというペースになった。

 

それでも初めて1人で夜勤をする日は、いつものようにさっさと出勤出来ず、近くの公園でひとり…じーっと座り…しばらく時間を過ごしたのをよーく覚えている。

1人で夜勤をやりきることが、ものすごく怖かった。「逃げたいなー」「嫌だなー」とかいう思いは、ぜんぜんなかったけど、落ち着かせる時間が必要だったのだと思う。

そして、(行くかっ。)と思えて、腰を上げて夜勤に向かったなあ。結果、通常通りに勤務できてホッとした。

 

そうそう、夜勤の時は夜食?のようなパンを食べていたっけ。それは自分で買ってくるのでなくて、遅番の人が夜勤の人に向けて買ってきてくれるものだったような…。ホントに職員みんなの顔も未だに思い出せる。名前は覚えてないけど。

あと、仮眠時間もあったけれど、多くの職員がそうだったように一度も寝たことはなかった。

なので、勤務は16時30分〜朝9時だか10時に終了なので、夜勤明けの帰りは眠くなることがあった。

1度だけ、バイクで帰る途中の一瞬!!寝てしまい、ものすごい冷や汗をかいたことがあった。中型バイクのあんな大きさのあるものに乗っていても、睡魔には勝てないんですよね。同僚に話すと、夜勤明けに車の事故で亡くなった友人がいると話してくれ、本当に気をつけたほうがいいと言われた。それ以来、眠くなったことはない。

 

夜勤の時は見回りもする。見回りの時は懐中電灯を天井に向けて入室して生きているかなどなど確認していた。
夜中、目を開けて静かに起きている人もいてびっくりさせられたり笑。

車椅子に乗ってステーションへくる人もいた。昼間はゆっくり話せないので話したりと本当に面白い年寄りたちだった。

ちなみに私は入居者が亡くなる時に遭遇したことがない。一度だけ、夜勤明けで帰宅したあと、その日の内に亡くなったおばあちゃんがいたけど、それが一番死に近い経験だった。夜勤の時は変わりがなかったので次の出勤の際に、亡くなったと知った時は驚いた。

 

痴呆症、今で言う認知症の人の階の担当だった時は、夜中じゅう騒いで落ち着かない人もいたっけな。(ちなみに、痴呆症という言い方でも私は良いと思っています。呆け・ボケたということ・表現は差別でも問題でもないのです。)認知症って、とっても人間らしい状態だと思う。

 

そうそう。台風が来ていて、帰ると危険だったときかなー?

個室が一つ空いていたので、試しに泊まらせてもらったことがあったけど、ドアを閉めると暖房が強く乾燥していてすごく辛かった。これじゃあ落ち着かない人もいるよねーと思った。でも当時は加湿器など装備されておらず、濡れたバスタオルを干したこともあったっけ。

 

次のライフストーリー はこちら。「社長にならんといかん」

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