ライフストーリー35〜天国に通った結果。
ベランダから、きょうの午後の海。昼の船は欠航になりましたー。
前回のライフストーリー は こちら。
天国だった芸大バイト2年目。あい変わらず片道1時間半を大好きなバイクで通勤していた。
自分の大学の方はというと、3年生から4年生になっていて、卒論を書く時期だった。
1年生の時に自分の目の前の霧が晴れてから、子どもの性虐待と性教育について研究していたので、卒論テーマは「子どもの性虐待」にした。これは自分の区切りでもあり、克服する過程で必要だなと思ったので。
ところが。
これがまた、自分の傷口に塩を塗る…?!ではないハズなんだけど、ゼミの教授に褒められるくらいに書くことはできるのに、部屋にいると泣けてきて、だんだんと眠れなくなった。ゼミにも大学にも最低限しか行かなくなった。
幸か不幸かお酒に強い体質だったので「アルコール度数が強い」というだけで、好きでもないウイスキーを選び、カーッと飲んでから寝るようになった。寝るためにはビールや他のお酒では作用が弱かったのだ。
そんな風に寝ることをアルコールに頼っていた時。生理痛がひどかった私は大学生になってから月経困難症と診断され、時々婦人科に行っていた。
あるとき婦人科受診のため、病院の待合室で病院が発行するお便りを読んでいた。するとそこには!!
「寝る目的でお酒を飲んではいけませんっ!!体のためには睡眠導入剤をうまく使いましょう。」
という、お酒を睡眠目的で飲用することへの害が、コンコンと書かれていた。
(えー!!そーなの?!じゃあ精神科行こ。)
と、単純に思い、いろいろ検討して家の近くの精神科へ。
そこでたしか、睡眠導入剤が出されたように思う。
精神科に通院し、Drにも色々話をしたけれど、なんにも、ラク?というか光?というかぜんぜん先が見えなかった。聞いたことは覚えてないけど、通っていても、どうにもなににもならん感じだったのをよく覚えている。
薬をやたらに出したりするような悪い先生ではなかったと思うが、どうも私にとっては、Drが見据えていたのは、すごくぼやけた成果だと感じた。
これ、のちにキネシオロジーを学ぶことへも繋がるんですけど、
小さい頃から、患者からの情報を信じて、診断する。こういう診療ってホントかな?と常々疑問に思ってた。
それがずーっと拭えなかった。
だってさ〜。患者が話すことなんて、患者の成育歴の1000万分の1位の情報じゃない?(数は適当。それ位ごく一部ということで。)
その症状を引き起こす背景要因、患者のほんの一部分の情報を知っただけのDrにその根本原因が、わかるのかなー?って不思議に思ってた。
はっきりした疾病なら医学の蓄積があるから、Drの勉強してきた本領発揮だと思う。でも、風邪ひとつだって見立て違いは沢山ある訳で。
なぜそう思うのかって、わたし自身が小さい時から、
自分の本当の思いや感じていることを正直に伝えず、
その人が望んでいそうな反応を、言ったり行動していたからです!
例えば、整体院に行って、
「ココをこうしたらどうですか〜♪」と言われたら。決して、良くなってもいないのにですよ?
「なんかラクになったかも。」
と言っちゃったりする。
要は、自分の内面と言動が一致していない、ウソをついていたことになる。
”この人が望んでいる反応をしてあげた方が良い。”
という、なにかヘンな意識があった。なんなんだそりゃと、今なら思う。
セックスで言えば、イったふりをする。気持ちいいフリをする。みたいなことです。
人間、口ではなんとでも言える。by村の師匠。
そうそう、当時、性暴力を研究していてフェミニストカウンセリングなるものがあると知り、東京に帰ったときに受けてみたことがあった。女性カウンセラーに話を聞いてもらったけど、これがまたわたしにはどうも腑に落ちなかったことがたくさんだった。傾聴をするのだけど、話すことにカウンセラーの主観が入っていて、1回行って以来行かなくなった。そんなこともあったなあ。
そんなこんなありつつも、卒論を書き上げたときはほんとうに嬉しかった。
でも、さすが3年生から天国芸大にばかり行っていたこともあり、単位がなんと1つ不足。留年となった。
父に報告すると
「残念です。非常に残念です。」
と言われ、この時だけは申し訳なく思った。
と言っても後悔は全然してないんだけどね♪えへ。
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